鉄骨の上に座り、あるいは落ちないよう気をつけながら気怠げに燻らせるのは諦念と柔らかい死、掌に収まる冬を噛みしめる。どうやっても紫色には見えない溶ける曖昧の白色、吐息と混じり合って増幅する、あまりにも白に溢れた眼前から生きていることを自覚す…
ホームへと続く階段を上って、進行方向の逆側を見ると雪国だった。分倍河原駅の2番線は新宿行き。頭上の空そして正面の1番線は東京の景色で雪なんかまるで無いのだから、右側に少し見える灰色と白色の混じる屋根だけが''らしさ''を演出してる。冬がある。無…
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